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『揺れて歩く』読者の感想(11)


4月に刊行した『揺れて歩く』への読者のご感想を順次紹介しています。今回ご紹介するのは、マイク・スタンディング (藤井幹明) さんから清水さん宛に寄せられた感想メッセージです。マイクさんは難病ALSの患者で、清水さんとブログ文通をなさっています。清水さんはその往復書簡をもとにマイクさんの様子を鹿児島の地元紙、南日本新聞の コラム「生きる」 に連載中。

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羨ましきご両親とようでけた息子さん  ――― マイク・スタンディング(藤井幹明)さん

「揺れて歩く」を覚悟して読みました。気力体力の落ち込みを意識するばかりに覚悟が要ったのです。本の現物の重さに圧倒されて、2〜3日かけて熟読する積りでしたがイッキに読み終えました。
モルヒネを拒否するお父さんの死生観は日本人であり、また職人のプライドでもあるように読み取りました。そこに惚れ込んだお母さんの様子も羨ましく受取りました。相思相愛だからでしょう。1日でも長く共に生きたく、また家で死にたい二人。
暖かく遠くから見守る息子としての清水さんの心境の揺れ動きと悟り。世間にも個人にもいっぱいある人生劇。その中でも最期のステージ。溢れる機微のありのままを文章と写真で息子が綴る。
癌という病による死なのに、死の匂いが全くしません。癌と闘うというより、そのまま受け止めようとする生き方を貫き通される。連れ合いとして寄り添い通されるだけでの幸せを、息子として足跡を記録に残す。流石の文筆家そしてカメラマン。

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著者・清水哲男さんからの返信です。

マイクさんへ     ―――清水哲男

ありがとうございます。
「死の匂い」ですか……。そんなこと考えも及びませんでした。

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